vol.36 二世帯住宅のタイプと注文住宅だからこそできるアイディア集

ワンランク上の暮らしを

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日本では核家族化が進み、結婚前から親元を離れ、結婚してもそのまま別々に暮らすケースがスタンダードとなっていました。しかし近年、二世帯住宅を選ぶ家族が少しずつ増えています。なぜ今、親との別居ではなく二世帯住宅を選ぶ家族が増えているのでしょう。今回は二世帯住宅が増えている背景から、二世帯住宅のタイプ。そして注文住宅だからこそできるさまざまなアイディア、注意するポイントをご紹介します。

 

二世帯住宅が増えている背景

2013年に国土交通省が発表した「住生活総合調査」によると、最近5年間に実施した住み替えの主な目的として「親、子などとの同居・隣居・近居」が10.5%にものぼります。5年前(2008年)に発表された同調査では5.3%だったため、約2倍に増加したことがわかります。

 

また今後、5年間以内に住み替え意向を持つ世帯において、その主な目的を見ると、「親、子などとの同居・隣居・近居」は17.8%でした。隣居、近居も含まれているため、必ずしもすべてが二世帯住宅というわけではありませんが、それでも2008年から10年で3倍以上の数字になっていることからも、親(子)と一緒にもしくは近くに住みたいと考える家族が増えていることは明らかです。

 

ではなぜここにきて、二世帯住宅が増えてきているのでしょう。もちろん地域性などもありますが、共働きの家庭が増えており、子どもを保育園に預けられない、いわゆる待機児童が増加していることが1つの要因だと言えます。また、高齢化が進み介護を必要とする親世代が増えている。この2つの問題を同時に解決する最適策として二世帯住宅に注目が集まっているようです。

 

二世帯住宅の種類

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注目度が高まっている二世帯住宅ですが、その種類は大きく分けて以下の4つのタイプに分類されます。

 

▼上下分居型

玄関のみ共有、もしくは別々で、1階と2階に分かれて世帯ごとの生活空間を設計するタイプです。

基本的にはバリアフリーに配慮して、年齢が高い親世帯が1階、子供世帯が2階になります。このタイプの二世帯住宅の場合は、上下階の生活音対策の為、両親の寝室の上に水廻りやリビングがこないように配慮が必要です。本格的な防音対策にはALC板(気泡の入った軽量のコンクリート板)仕様の床が理想ですが、高額になるので石膏ボードの増し貼りが一般的です。しかし完全な遮音はできないため、やはり間取りでの工夫をおすすめします。

また、完全分離型(玄関を含め、全ての居室・設備が2セットある住宅)の二世帯住宅を、将来賃貸にしようとお考えの場合は、設計の段階から遮音の強化と、電気・ガス・水道などのメーター類を分離をしておくと良いでしょう。賃貸にした場合の法令チェックも忘れずに。

さらに、階段を家の外につけ玄関を別々にするタイプもありますが、外階段の将来的なメンテナンスの手間、コストは意外と高額な為おすすめはできません。

 

▼縦割分居型

玄関のみ共有、もしくは別々で、多くの場合世帯ごとに階段があり、1階と2階に居住スペースを持つメゾネットタイプです。

間取りを工夫すれば上下階の音の問題は解消できるメリットがあります。ただし立地条件によっては片方の世帯が日中常に日陰になってしまうケースも考えられ、こうした場合は建物をL字やコの字型に設計する工夫が有効です。

 

▼半二世帯型

主にLDKのみ2世帯それぞれ所有し、その他、玄関・風呂・トイレは共有とする半同居型。

完全分離型にするには広さが足りない場合にも、各世帯のプライベートを大切にすることができます。どの部分を共有するかは、どちらのご両親と同居するかによっても優先順位が変わってきます。一般的に、奥様のご両親と同居するのであれば、水回り(キッチン・バス・洗面)を共有してもトラブルは起こりにくいといいます。その場合は子世帯のご主人に配慮して、メインのバスルームとは別に、時間を気にせず使用できる簡易シャワールームをつくるケースも多いようです。また、ご主人の両親と同居する場合は、なるべくキッチンを最優先に、水廻りは分離したほうが良いとの意見も多いようです。

 

▼完全同居型

通常の住宅と同様に住空間を世帯で分けることなく、完全に同居するタイプです。キッチンや浴室、リビングもすべて一つで済むため、狭小地であっても余裕を持った間取りを実現できます。常に誰かがそばにいるという、一番家族のつながりを感じられるタイプです。ただし、二世帯住宅は荷物が多くなるため、小屋裏収納などを活用して共有の大型収納等を準備しましょう。また、玄関収納も広めにとれると安心です。

 

注文住宅だからこそ満足できる二世帯住宅に

年齢、家族構成、親と子の関係性などによって、二世帯住宅は家族の要望や、それらをまとめる労力は2倍以上になります。家族皆が満足できなければ二世帯住宅は苦痛なものになってしまいかねません。家族皆の願いを叶えるには、予算に応じてさまざまな間取り、家族のこだわりに応える事ができる、注文住宅での二世帯住宅建築が最適な選択となるでしょう。

 

完全分居型の二世帯住宅にするには、延床面積35坪以上が最低延床の目安です。そのため狭小地では同居型や一部共有型が一般的ですが、家族でよく話し合い、世帯間のストレスが軽減されつつ、二世帯住宅を楽しめる注文住宅づくりを目指しましょう。

 

世帯間の要望をまとめてくれる 経験豊富なアドバイザーが成功のカギ

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親世帯は夜、トイレに立つ機会が多いので寝室のすぐ近くにトイレを配置する、その動線に常夜灯を用意するなど、不自由なく生活を送るための配慮やクリアすべき課題が多い二世帯住宅。 世帯間の要望や配慮すべき点を上手にまとめてくれる、経験豊富なプロのアドバイザーの存在が、家族皆で満足できる二世帯住宅建築への重要なカギです。

 

もし横浜、町田エリアで二世帯住宅の注文住宅をご検討中・またはご興味があるという方は、二世帯住宅の建築実績が豊富な「マルビシ」までお気軽にお問合わせください

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